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​堕落式貞操学

浮かんで揺らいで消え、そういやそんな奴もいたっけ、思い当たる節はバンギャチックなチョーカーと、毛先だけ赤く染まったセミロング、不意に見える八重歯の誘惑
レディ、酩酊の夜が視界眩ますメイクだって、褒め言葉の裏のアイロニー

秘密の合言葉で、開らくパンドラの箱に
呑まれて消えた人間に、よく似た猿のレプリカント

俺もお前も知らない、うさぎ色した目の奥の
有象無象を見据えた、計算高い妖怪の眼を

不安定、揺らぐ目見て、「今なら二人抜けだせる」って桃色毒の味ランデブー

どうせ誰もわからない、うさぎ色した目の奥の
有象無象を見据えた、計算高い妖怪の眼を
如何にもらしい言葉で、理論武装した目の奥で
有耶無耶を隠しきれずに、抑止できない妖怪の眼を

俺が何もかも知らないなんてなんて、都合がいい見解でしょう
どいつもこいつも餌になっちまったんだって、本当はみんな知ってんだ
不潔不純だなんて口にはするもの、心の奥の奥で
パンドラの箱に魅せられてるのを、ひた隠しにするのさ
ほら、笑えよ、さあレディ

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